« 趣味も人を盲目にする | トップページ | 時をかける塾頭 »

2014年6月15日 (日)

ミル(千)のフィーユ(落ち葉)でミルフィーユ

フランス生まれのお菓子はその名前が面白い。
シュークリームの「シュー」は「キャベツ」と言う意味で、その見た目からつけられたそうだ。
クリスマスに見る円柱型のケーキ、「ブッシュ・ド・ノエル」も訳すると「クリスマスの切り株」らしい。
「エクレア」は「稲妻」なのだがその由来は定かになっておらず、いくつもの説がある。

そして「ミルフィーユ」は「千枚の葉」だという。
いくつにも重なった生地が大量の落ち葉を重ねたように見えるからだ。
そういえば日本でもたくさんある事を「千」に当てはめることがよくある。
一攫千金、千差万別などなど……。
広辞苑でも「千」の意味として、「百の十倍」の他に「数の多いこと」と書いてある。

でも多ければなんでも千と言う字を使ってしまえばいいのだろうか。
きっとミルフィーユの名付け親だって実際に千枚も落ち葉を集めたわけではないだろう。
やってみたらどうなるんだろう。
きっと分厚くなるだろうな。
気になったのでやってみました。

その前に今一度、ミルフィーユってどんなものか見てみようと思う。
多分人生の中でミルフィーユって食べたことない。
めったに行かないケーキ屋で買ってきた。

2
▲カスタードとチョコの2種。

3
▲生地に寄ると確かに層が細かい。

生地1枚の厚さは約1センチもあり硬く、フォークだけでは切り分けることもできない。
どうやらナイフを使うのが普通らしい。

さて、実際にミルフィーユも見たところで材料集めに向かう。
材料集めとは言っても落ち葉を1000枚集めるだけだ。

でも5月末にそんな大量の落ち葉があるのか?
そんな不安をよそに、樹の多い公園には大量の落ち葉があった。

4
▲緑色のすぐ横に茶色。

1
▲ただしこの季節の落ち葉は種類が少ない。

やはり季節外なので落ちているのはどれも同じ種類の葉っぱだ。
秋になれば色々な種類の落ち葉があるだろうが、今回は大量の葉っぱを重ね合わせるので種類は絞ってあるほうが都合がいい。
早速1000枚を目標に拾い始めた。

こうしてずっと落ち葉を見ていると、小学校の時の課外授業を思い出す。
先生が「落ち葉って木に溜まったいらないものを捨てている、おしっこみたいなものですよ」と言っていた。
でも言った相手が小学生だ。
その直後に男子が「おしっこー」等と言いながら落ち葉を投げ合ったのは言うまでもない。

そんな事を考えながら1000枚落ち葉を集めきった(本当は2時間かかった)。

5
▲落ち葉の底からお菓子が出てきてRPGみたいと思ったが食べる勇気はなかった。



材料も揃いようやく実験開始。
まずは集めた落ち葉を10枚ずつの単位で接着して100束にする。
しかし落ち葉は同じ種類でも大きさ、反り具合は様々で接着するには意外と苦労する。

6
▲この2枚だとつけられない。重しをすればいいが2枚ずつやってると時間がかかる。



接着剤を付けながら10枚重ねた後、糸で縛って本で重しをする。

7
▲糸とか本とか下に敷いた新聞とか、場当たり感がすごい。

乾燥した素材をひもでぐるぐる巻きにしていると、なんだか干物っぽい雰囲気が漂う。
でも作業を始めてから充満してる匂いはお茶の葉の匂いそのものだったりする(お茶の葉ではないけど葉っぱの感じも似ている)。
それでいて実際作ってるのはミルフィーユ(名前だけ)なのでほとんどなぞなぞである。

試行錯誤を繰り返しながら時間的には2日で100束完成。
ここから5束ずつまとめて50枚の20束に。

8
▲50枚×20束完成。


縦横高さの比率がよさげだったので、ここで一回皿に乗せてみた。

9
▲ティーポットもつけてみた。

どうだろう、サイズはしっくりきてると思う。
でも友人宅でこれ出されたら泣くと思う。

10
▲次は100枚を10束にして、

11
▲200枚の5束に。ここまでにやっぱり2日。

12
▲自身の重さでここまで曲がるほどに。


上の写真で調子に乗って、もっと持ち上げてたらポッキリいった。

折れた部分のリカバリーもして、ようやく翌日に完成。
ばばん。

13
▲全高(全長?)70センチ。

写真で見ると妙にうねってるのがなんだかとても気になる。
でもただの落ち葉なので気を強く持って見てもらいたい。

14
▲人がしゃがんだら肩くらいの高さに。

不安だった強度は後ろに割り箸を貼ることで補っている。
それでももろいので持ち出しはできない。

16
▲場当たり工作再び。





皿に乗せてみた。

15_2
▲50枚の時の写真と同じ皿です。

ポットは存在感が激減しフォークに至っては添えるのを忘れられている。
デザートと言うよりは長いフライパンで焼いたギョウザみたいだ。


○まとめ

作る前は上にイチゴの模型をのせればミルフィーユっぽくなるんじゃないかと思ったが、完成したら上が上じゃなくなってた。1000枚は伊達じゃなかった。
Wikipediaによると、作り方によっては1層で2000以上もの生地が重なるミルフィーユもあるらしい。
……参りました。

ちなみに「ミルフィーユ」をクックパッドで検索したら2000件程出たのだが、「ミルフィーユ デザート」で再検索すると30件に減った。
1割にも満たない。
どうやら俳優の小栗旬さんが出ていた、味の素のCMでの「ミルフィーユ鍋」がかなりの影響を与えたらしい。
あとはミルフィーユカツもかなり出てくる。
近い将来、日本の子供たちはミルフィーユと言えば甘いものではなく、鍋かカツだと思うのが普通になっているかもしれない。

« 趣味も人を盲目にする | トップページ | 時をかける塾頭 »

工作・料理系記事」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
検索してチェスのクッキーを読んだ後、この記事を読んだんですが、すごく面白かったです(*^_^*)
また面白い記事を楽しみにしてます♪♪

>sachiさん
ありがとうございます。
頑張ります。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1770386/56503443

この記事へのトラックバック一覧です: ミル(千)のフィーユ(落ち葉)でミルフィーユ:

« 趣味も人を盲目にする | トップページ | 時をかける塾頭 »